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スプレッドシートのセル内にグラフを作る方法
この記事では、スプレッドシートのセル内にグラフを作成する方法をご紹介します。
セル内にグラフを作成できると、資料のサイズをコンパクトにまとめることができ、無駄に印刷用紙を使用してしまうということが少なくなります。
一方でセル内にグラフを作った場合には、「グラフが小さくなりすぎてしまう」「細かな数値を確認できない」などのデメリットが発生する可能性もありますので、それぞれのデータや用途に合わせて使い分けてください。
スプレッドシートのセル内にグラフを作る方法
スプレッドシートでは、「SPARKLINE」関数を使うことで、セル内にグラフを作成することができます。
以下では、種類ごとにスプレッドシートのセル内にグラフを作る方法をご紹介します。
折れ線グラフを作る
「SPARKLINE」関数を使って、スプレッドシートのセル内に折れ線グラフを作る方法をご説明します。
まずセル幅を調整するなどして、スプレッドシートにグラフを作成するためのセルを追加しておきます。
それでは、セル内にグラフを作成します。
用意しておいたセル(例:H4セル)に「SPARKLINE(B3:G3,{"charttype","line";"ymin",10000;"color","red";"linewidth",1})
」を入力し、Enterを押します。
数式の詳細については、以下「折れ線グラフの数式について」セクションでご説明します。
数式を入力したセルに折れ線グラフが表示されました。
セル内に折れ線グラフを作成することができました。
折れ線グラフの数式について
セル内に折れ線グラフを作成するために使用した「SPARKLINE(B3:G3,{"charttype","line";"ymin",10000;"color","red";"linewidth",1})
」という数式についてご説明します。
まず、今回使用した「SPARKLINE」関数の書式は「=SPARKLINE(データ, {オプション})」です。
「データ」には、グラフ作成の基にしたいデータ(例:B3:G3)を入力します。
そして「オプション」では、最初にグラフの種類を指定します。折れ線グラフを作成する場合には、「"charttype","line"
」を入力します。
グラフの種類を指定できたら、折れ線グラフ用のオプションを活用してグラフの設定を行っていきます。
「SPARKLINE」関数で折れ線グラフを作成する際に使用できるオプションは以下の通りです。
オプション | 指定方法 | 意味 |
---|---|---|
xmin | 数値(1,10,100など) | 横軸の最小値 |
xmax | 数値(1,10,100など) | 横軸の最大値 |
ymin | 数値(1,10,100など) | 縦軸の最小値 |
ymax | 数値(1,10,100など) | 縦軸の最大値 |
color | 色の英単語(red、blueなど) | 折れ線の色 |
empty | 「"zero" 」もしくは「"ignore" 」 | 空白データの処理方法 ・「 "zero" 」は数値を0として扱う・「 "ignore" 」は空白セルを飛ばす |
nan | 「"convert" 」もしくは「"ignore" 」 | 非数値データのセルの処理方法 ・「 "convert" 」は数値を0として扱う・「 "ignore" 」はセルを飛ばす |
rtl | 「true」もしくは「false」 | グラフの描写方向 ・「true」は右から左 ・「false」は左から右 |
linewidth | 数値(1,5,10など) | 折れ線グラフの太さ |
例えば、今回の「{"charttype","line";"ymin",10000;"color","red";"linewidth",1}
」では、「縦軸の最小値が10000」で「線の色が赤」、「線の太さが1pt」の折れ線グラフが作成されます。
また、この際にそれぞれのオプションを「;」で区切ることが重要です。
「{"charttype","line","ymin",10000,"color","red","linewidth",1}
」のように、それぞれのオプションを「,」で区切ってしまうと、数式が正しく機能しません。
横棒グラフを作る
「SPARKLINE」関数を使って、スプレッドシートのセル内に横棒グラフを作る方法をご説明します。
ただし、「SPARKLINE」関数で作成できる横棒グラフは積み上げ式のため、複数のデータを基にしてしまうと、それぞれのデータが積み上がった形で表示されてしまいますので、ご注意ください。
まずセル幅を調整するなどして、スプレッドシートの表にグラフを作成するための列を追加しておきます。
それでは、セル内にグラフを作成します。
用意しておいた列の任意のセル(例:C2セル)に「SPARKLINE(B2,{"charttype","bar";"max",20000;"color1","red"})
」を入力し、Enterを押します。
数式の詳細については、以下「横棒グラフの数式について」セクションでご説明します。
数式を入力したセルに横棒グラフが表示されました。その他のセルにも数式をコピーします。
数式を入力したセル(例:C2セル)の右下にある「フィルハンドル」を下にドラッグします。
数式がコピーされたことで、入力されているデータに対応する横棒グラフがそれぞれのセルに表示されました。
セル内に横棒グラフを作成することができました。
横棒グラフの数式について
セル内に横棒グラフを作成するために使用した「SPARKLINE(B2,{"charttype","bar";"max",20000;"color1","red"})
」という数式についてご説明します。
まず、今回使用した「SPARKLINE」関数の書式は「=SPARKLINE(データ, {オプション})」です。
「データ」には、グラフ作成の基にしたいデータ(例:B2)を入力します。
そして「オプション」では、最初にグラフの種類を指定します。横棒グラフを作成する場合には、「"charttype","bar"
」を入力します。
グラフの種類を指定できたら、横棒グラフ用のオプションを活用してグラフの設定を行っていきます。
「SPARKLINE」関数で横棒グラフを作成する際に使用できるオプションは以下の通りです。
オプション | 指定方法 | 意味 |
---|---|---|
max | 数値(1,10,100など) | 横軸の最大値 |
color1 | 色の英単語(red、blueなど) | 1つ目の棒グラフの色 |
color2 | 色の英単語(red、blueなど) | 2つ目の棒グラフの色 |
empty | 「"zero" 」もしくは「"ignore" 」 | 空白データの処理方法 ・「 "zero" 」は数値を0として扱う・「 "ignore" 」は空白セルを飛ばす |
nan | 「"convert" 」もしくは「"ignore" 」 | 非数値データのセルの処理方法 ・「 "convert" 」は数値を0として扱う・「 "ignore" 」はセルを飛ばす |
rtl | 「true」もしくは「false」 | グラフの描写方向 ・「true」は右から左 ・「false」は左から右 |
例えば、今回の「{"charttype","bar";"max",20000;"color1","red"}
」では、「横軸の最大値が20000」で「棒の色が赤」の横棒グラフが作成されます。
また、この際にそれぞれのオプションを「;」で区切ることが重要です。
「{"charttype","bar","max",20000,"color1","red"}
」のように、それぞれのオプションを「,」で区切ってしまうと、数式が正しく機能しません。
縦棒グラフを作る
「SPARKLINE」関数を使って、スプレッドシートのセル内に縦棒グラフを作る方法をご説明します。
まずセル幅を調整するなどして、スプレッドシートにグラフを作成するためのセルを追加しておきます。
それでは、セル内にグラフを作成します。
用意しておいたセル(例:H4セル)に「SPARKLINE(B3:G3,{"charttype","column";"ymax",20000;"ymin",5000;"color","red"})
」を入力し、Enterを押します。
数式の詳細については、以下「縦棒グラフの数式について」セクションでご説明します。
数式を入力したセルに縦棒グラフが表示されました。
セル内に縦棒グラフを作成することができました。
縦棒グラフの数式について
セル内に縦棒グラフを作成するために使用した「SPARKLINE(B3:G3,{"charttype","column";"ymax",20000;"ymin",5000;"color","red"})
」という数式についてご説明します。
まず、今回使用した「SPARKLINE」関数の書式は「=SPARKLINE(データ, {オプション})」です。
「データ」には、グラフ作成の基にしたいデータ(例:B3:G3)を入力します。
そして「オプション」では、最初にグラフの種類を指定します。縦棒グラフを作成する場合には、「"charttype","column"
」を入力します。
グラフの種類を指定できたら、縦棒グラフ用のオプションを活用してグラフの設定を行っていきます。
「SPARKLINE」関数で縦棒グラフを作成する際に使用できるオプションは以下の通りです。
オプション | 指定方法 | 意味 |
---|---|---|
ymin | 数値(1,10,100など) | 縦軸の最小値 |
ymax | 数値(1,10,100など) | 縦軸の最大値 |
color | 色の英単語(red、blueなど) | 棒グラフの色 |
lowcolor | 色の英単語(red、blueなど) | 最小の棒グラフの色 |
highcolor | 色の英単語(red、blueなど) | 最大の棒グラフの色 |
firstcolor | 色の英単語(red、blueなど) | 最初の棒グラフの色 |
lastcolor | 色の英単語(red、blueなど) | 最後の棒グラフの色 |
negcolor | 色の英単語(red、blueなど) | 負の棒グラフの色 |
axis | 「true」もしくは「false」 | 軸の表示/非表示 ・「true」は表示 ・「false」は非表示 |
axiscolor | 色の英単語(red、blueなど) | 軸の色 |
empty | 「"zero" 」もしくは「"ignore" 」 | 空白データの処理方法 ・「 "zero" 」は数値を0として扱う・「 "ignore" 」は空白セルを飛ばす |
nan | 「"convert" 」もしくは「"ignore" 」 | 非数値データのセルの処理方法 ・「 "convert" 」は数値を0として扱う・「 "ignore" 」はセルを飛ばす |
rtl | 「true」もしくは「false」 | グラフの描写方向 ・「true」は右から左 ・「false」は左から右 |
例えば、今回の「{"charttype","column";"ymax",20000;"ymin",5000;"color","red"}
」では、「縦軸の最大値が20000、最小値が5000」で「棒の色が赤」の縦棒グラフが作成されます。
また、この際にそれぞれのオプションを「;」で区切ることが重要です。
「{"charttype","column","ymax",20000,"ymin",5000,"color","red"}
」のように、それぞれのオプションを「,」で区切ってしまうと、数式が正しく機能しません。
2つの結果を表すグラフを作る
スプレッドシートの「SPARKLINE」関数では、2つの結果を表すグラフ(例えば、利益データを黒字と赤字に分けるグラフ)を作成することができます。
以下では「SPARKLINE」関数を使って、スプレッドシートのセル内に2つの結果を表すグラフを作る方法をご説明します。
まずセル幅を調整するなどして、スプレッドシートにグラフを作成するためのセルを追加しておきます。
それでは、セル内にグラフを作成します。
用意しておいたセル(例:H3セル)に「SPARKLINE(B2:G2,{"charttype","winloss";"color","red";"negcolor","blue"})
」を入力し、Enterを押します。
数式の詳細については、以下「2つの結果を表すグラフの数式について」セクションでご説明します。
数式を入力したセルに2つの結果を表すグラフが表示されました。
セル内に2つの結果を表すグラフを作成することができました。
2つの結果を表すグラフの数式について
セル内に2つの結果を表すグラフを作成するために使用した「SPARKLINE(B2:G2,{"charttype","winloss";"color","red";"negcolor","blue"})
」という数式についてご説明します。
まず、今回使用した「SPARKLINE」関数の書式は「=SPARKLINE(データ, {オプション})」です。
「データ」には、グラフ作成の基にしたいデータ(例:B2:G2)を入力します。
そして「オプション」では、最初にグラフの種類を指定します。2つの結果を表すグラフを作成する場合には、「"charttype","winloss"
」を入力します。
グラフの種類を指定できたら、2つの結果を表すグラフ用のオプションを活用してグラフの設定を行っていきます。
「SPARKLINE」関数で2つの結果を表すグラフを作成する際に使用できるオプションは以下の通りです。
オプション | 指定方法 | 意味 |
---|---|---|
color | 色の英単語(red、blueなど) | 正の棒グラフの色 |
negcolor | 色の英単語(red、blueなど) | 負の棒グラフの色 |
lowcolor | 色の英単語(red、blueなど) | 最小の棒グラフの色 |
highcolor | 色の英単語(red、blueなど) | 最大の棒グラフの色 |
firstcolor | 色の英単語(red、blueなど) | 最初の棒グラフの色 |
lastcolor | 色の英単語(red、blueなど) | 最後の棒グラフの色 |
axis | 「true」もしくは「false」 | 軸の表示/非表示 ・「true」は表示 ・「false」は非表示 |
axiscolor | 色の英単語(red、blueなど) | 軸の色 |
rtl | 「true」もしくは「false」 | グラフの描写方向 ・「true」は右から左 ・「false」は左から右 |
例えば、今回の「{"charttype","winloss";"color","red";"negcolor","blue"}
」では、「正の棒グラフの色が赤、負の棒グラフの色が青」で2つの結果を表すグラフが作成されます。
また、この際にそれぞれのオプションを「;」で区切ることが重要です。
「{"charttype","winloss","color","red","negcolor","blue"}
」のように、それぞれのオプションを「,」で区切ってしまうと、数式が正しく機能しません。